The Japan Society of Acupuncture and Moxibustion History

第12回 附.学会名変更のお知らせ

記念講演

1.神奈川 家本誠一「気の医学 -『素問』『霊枢』に現れた気の研究-」

特別講演

1.大阪 大形 徹「中国医学は「死」をどのようにとらえていたか -(続)魂魄観念と鍼灸-」

一般口演

1.愛媛 寺川華奈「江戸期における医学関連〈抄物〉の通覧」
2.神奈川 竹内 尚「森立之の蔵書目録について」
3.東京 篠原孝市「近世日本鍼灸における穴の和俗名」
4.三重 杉浦 雄「『灸法口訣指南』所収の灸法」
5.茨城 荒木ひろし「『和漢三才図会』における経絡と支體」
6.京都 鶴田泰平「『続名家灸選』所収の『灸焫塩土伝』について」
7.岡山 恒枝信三「聖人の時代(1)」
8.京都 大井康敬「六朝以前の「虚労」の概念」
9.京都 田中利江子「『瀕湖脈学』に見られる婦人科脈證について」
10.兵庫 岩田源太郎「江戸初期諸流派の治療穴」  
11.愛媛 ○古野史花 山岡傳一郎 光藤英彦「手の井穴主治症の検討~代田文誌・深谷伊三郎の臨床に照らして~」
12.愛媛 ○山見 宝 松浦正典 光藤英彦「神道穴における復元主治条文の臨床的検討」
13.神奈川 上田善信「隔物灸-その1・隔蒜灸-」
14.神奈川 吉岡広記「『千金方』における少壮灸について」
15.岐阜 宮川隆弘「『太平聖恵方』巻九十九・巻百について」
16.京都 橋本典子「是動病、所生病と蔵府病證」
17.宮城 浦山きか「隋唐諸書における『内経』の引用」
18.秋田 堀江 奨「成無己『注解傷寒論』所引の「鍼経」」
19.京都 ○清川徳朗 神奈川 吉岡広記 東京 篠原孝市 神奈川 上田善信「『医学正伝』の鍼灸」
20.大阪 山崎陽子「「馬丹陽天星十二穴治雑病歌」について」
21.大阪 木場由衣登「『万病回春』の鍼灸」
22.京都 中川俊之「北宋代の体系的脈状記載について」
23.京都 永嶋泰玄「『素問玄機原病式』の脈状」

「学会名変更のお知らせ」

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
 さて、このたび、私ども日本鍼灸臨床文献学会は、本年10月25日を期して、学会の名称を「日本鍼灸史学会」に改称することにいたしました。
 1992年8月の学会発足以来、諸先生方には格別のご指導ご厚情をいただき、心より感謝申し上げております。本学会はこれまで「文献に基づいて東アジアの伝統医学とその歴史を研究する」という方針を掲げて学術の研究を行って参りましたが、今後、更に一層の発展をなすべく、私どもが本学会設立の当初に考えていた本来の学会名に変更し、あわせて本年の学会の成果を集めた論文集第1輯を刊行することにいたしました。ちなみに「臨床文献」を「史」の一字に改めても、私どものこれまでの学会運営に対する姿勢、学術の方向性に変化があるわけではありません。その点、ここに特に強調しておきたいと思います。
 私どもはこれまで、文献検討によって単に過去の遺産としての伝統医学やその歴史を掘り起こすだけではなく、現在との関わりの中で伝統医学とその歴史を考えるという姿勢を保持して参りました。例えば伝統医学の文献を扱う際に、常に問題とされる〈文献内容の臨床面からの検討〉という課題を忌避しないということもそのひとつの現れです。もちろん、文献内容に対する臨床面からのアプローチについては、現在のところ、模索的段階というしかなく、その方法には更なる工夫が必要と認識しておりますが、東アジアの伝統医学が過去の遺物ではない以上、その重要性を否定するつもりはありません。いずれにしても、こうした面も含めて、現在の伝統医学との間で緊張を持てるような鍼灸史学を構築、実現して参りたいと念願しております。
 なお、1993年以来、1年も欠けることなく行ってきた学術大会ですが、これまでの学会の方向性をそのまま受け継ぐという姿勢を明らかにするためにも、既に告知されている今年度の日本鍼灸臨床文献学会第12回学術大会を、学会名を変更して挙行することにいたしました。
 今後とも、なにとぞご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 まずは、ご挨拶まで。                 敬具
 2004年10月25日

   日本鍼灸史学会(旧 日本鍼灸臨床文献学会)
        篠原孝市

 大会日程:2004年11月21日~22日 大会会場:
主催:日本鍼灸臨床文献学会 後援:日本鍼灸研究会